事故により死亡した会社役員の会社の損害を認めた事案

2019-06-13

¥19,744,317
被害者は会社の事業である警戒船および通船業務の受注、人員の配置その他の管理業務を一人で行っており、会社に利益が生じた場合には、内部留保としていたことが認められる。従って、会社は、被害者が稼働することができなくなってしまえば、その業務が行えなくなる関係にあり、この意味で経済的に一体であったということができる。しかし、被害者の年齢が事故当時68歳であったのに、会社の取締役に名を連ねていた被害者の子を後継者として育成してなかった事情に鑑見れば、被害者が会社は自分一代限りと考えていたことが推認される。そうすると、被害者が本件事故によって死亡しなければ、稼働していたと考えられる限界の年齢までは会社の収益力は持続したと推認され、その範囲で挙げることのできる利益を賠償すれば、会社に対する損害賠償として相当である。証拠によれば、会社のH18~20年度までの平均純利益は、¥6,581,439であることが認められ、被害者は、本件事故がなければ,少なくともあと3年は、稼働可能であったと推認されるので、会社の損害は、平均純利益の3年分に相当する¥19,744,317とするのが相当である。