<弁護士交通事故裁判例>渡航費用を損害として認めた事例

2017-08-09

被害者は,本件事故により帰国を余儀なくされたが,通院および示談ないし法的手続の相談のため居住先であるバンクーバー市と日本の間を3往復したが,この往復の渡航運賃は,どんなに少なく見積もっても60万円(片道1回10万円)を下らない旨主張する。しかし,通院治療の経過に照らして,被害者が一旦カナダへ帰国する費用と,再度日本とカナダを往復する費用の限度で相当因果関係を認めることができる(これを超える部分については認められない。)。よって,損害額は30万円(10万円×3回)となる。

(東京地裁平成17年3月15日判決)