後遺障害の等級について

後遺障害とは

後遺障害とは、①交通事故が原因である後遺症で、②回復困難な状態の精神的または身体的な症状のものであり、かつ、③完治は見込めないと医学的にも認められ、④労働に差し支えあるもののことをいいます。

後遺障害にはさまざまな症状があり、その症状の重さによって14の等級ごとに具体的な慰謝料額が法律によって定められています。

では具体的に、後遺障害に認定されるのはどのような症状があるのでしょうか。

 

1.むちうち

むちうちは、車の追突などで捻挫や挫傷などを起こし、頭痛・吐き気・めまい・耳鳴りなどの症状が伴うこともある後遺症です。

むちうちは後遺障害の等級でいえば14級から12級にあたります。

 

2.RSD(反射性交感神経性ジストロフィー、反射性交感神経萎縮症)・カウザルギー

RSDやカウザルギーは、交感神経の異常によってもたらされる症状で、交通事故後も患部が腫れていたり、激しく焼けるような痛みが続いたり、皮膚の色が変化したり異常な発汗を伴ったりする症状です。

RSDとカウザルギーは、12級、9級、もしくは7級にあたります。

 

3.醜状痕

醜状痕とは、顔や首、腕や足などの日常生活において露出する箇所に目立つ傷跡が残ってしまった痕のことをいいます。

特に外見へ影響を与えるような傷跡であった場合、12級、9級、7級に相当します。腕や足の傷跡は、手のひらの大きさ以上であれば14級にあたります。

 

4.脊髄損傷

脊髄損傷は、脳と体全体とを結ぶ神経の中枢である脊髄に損傷が与えられることにより、感覚を失ったり体温調節ができなくなったり、麻痺やしびれ、歩行ができなくなるなどの症状が表れる後遺症です。

その症状の程度により12級、9級、7級、5級、3級、2級、1級に相当します。

 

5.高次脳機能障害

高次脳機能障害とは、脳が損傷されることにより、記憶や注意力が低下してしまったり、人格が変化して情緒不安定になってしまう症状のことをいいます。

後遺障害の等級では9級、7級、5級、3級、2級、1級に相当します。

 

どの等級に認定してもらえるかは重要

症状によって後遺障害の等級は変わりますが、実際には被害者側から申請した等級よりも低い等級で認定されてしまうケースが多々あります。

これは医師に作成してもらった後遺障害診断書が申請した等級に値するかどうか立証するには不十分な内容である場合が多いためです。

医師に後遺障害診断書を作成してもらう際には書類の作成の不備がないかどうか、しっかりと証明できているかのチェックをし、必要ならば書類を作成し直してもらう必要があります。

具体的にどのように書類をチェックをすべきか、医師にお願いすべきかなどは弁護士がよく心得ています。

後遺障害診断書作成に関わる疑問や問題は弁護士へご相談ください。

 

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