<弁護士交通事故裁判例>介護のための必要費を100円で平均余命まで認めた事例

2017-09-29

将来雑費:67万2260円
 被害者の後遺障害の内容・程度からは,介護のためにオムツ・尿取りパッドなどが必要であり,日額100円とするのが相当で,被害者の症状固定時における平均余命52年で算定すると次のとおりとなる。
100円×365日×18.4181=67万2260円

器具購入費:442万945円
⓵当初の購入費用:75万9750円
 ベッド,エアマット,移動用リフトなどの自己負担額
⓶買い替え費:366万1195円
 加害者は器具の代金から公的負担額を控除した額を損害とするべきと主張するが,将来の各器具購入時点における公的負担制度の存在および額については不明確であるといわざるを得ず,公的負担制度の存在を前提として損害額を算定するのは妥当ではない。

保佐申立費用:7万8880円
 被害者について保佐開始の審判が必要となったのは本件事故の後遺障害が原因であると認められ,保佐申立費用は本件事故と相当因果関係のある損害である。

(名古屋地裁平成22年12月7日判決)