<弁護士交通事故裁判例>香典返しを損害と認めなかった事例
2017-04-05
葬儀関係費用:9万6260円
香典返しについては、本来喪主等において任意負担すべきものであって、加害者等に賠償させるべき筋合いのものではないから被害者側の損害とすることはできない。
(香典は元来、損失補償の趣旨をもって供与されるものではなく、したがって、損益相殺にいう益の概念に該当せず、香典返しは香典に対応する概念として香典に対する返礼の意味をもち、香典の額を超えない範囲内において香典供与者に提供されるのが常例であって、およそ損益の観念をもって律するべき性格のものではないといえるからである。)
(東京地裁昭和44年10月8日判決)
←「<弁護士交通事故裁判例>将来の自動車買替費用について認めた事例」前の記事へ 次の記事へ「<弁護士交通事故裁判例>葬儀費用150万円を認定した事例」→