<弁護士交通事故裁判例>将来介護費を日額3000円で平均余命まで認めた事例

2016-11-24

 被害者は、本件事故により、びまん性脳損傷、右肩胛骨骨折等の傷害を負い、併合4級の認定を受けたこと、日常生活動作は自立しているものの、記憶障害、持続力、集中力、問題解決能力が著しく低下し、活動力の低下、感情易変、易怒性、暴言、暴力などが見られること、そのため、日常生活動作を行うにしろ、母および妻が見守り、声がけ、援助をするなどしなければならず、外出についても一人ではできず、付添が必要なこと、このような状況は、本件事故後約4年近く経過した現在でも変化はないことなどが認められる。これらのことからすれば、被害者については、随時見守り、声がけ、付添等が必要であり、これまでの経過からすると、被害者の平均余命46年にわたって継続するものというべきである。このような状況からすると、将来介護費としては日額3000円を認めるのが相当である。
(神戸地裁平成26年9月24日判決)