<弁護士交通事故裁判例>近親者の付添いのための駐車料金を認めた事例

2016-08-18

 被害者は退院して再び入院するまでの間,タクシーを利用して1人で通院したが,被害者の症状に照らすとタクシー通院もやむを得ず,タクシー代を損害として認める。

 被害者の父親の付添いについては平成1年5月3日までは近親者付添費を認めることができるが,同人はそれ以降も連日のように自動車で病院を訪れて駐車し,被害者に付き添った。そして,退院までの109日間に限ってはBの症状に照らすと,なお父親の付添看護が必要であったと言えないわけではないから,その間の駐車料金については1日300円の割合をもって本件事故と相当因果関係ある損害と認める。

 被害者の当初の重篤な状態および精神的な不安定さから入院当初である42日間につき近親者の付添費として1日4000円の割合で損害として認める。

(神戸地裁平成4年12月24日判決)