<弁護士交通事故裁判例>被害者の入院先に駆け付けた親族の交通費を認めた事例

2016-11-30

被害者側の主張する交通費の中の、被害者の入院中または死亡時に親族が遠方から駆け付けた際の交通費は、親族の一人が交通事故により重傷を負った場合に、その他の親族が救急搬送先や入院先に駆け付けることは、当然に想定される行動であるから、被害者が本件事故により重傷を負い、生命に危険のある重篤な状態に陥ったときに、親族が入院先に駆け付ける際に要した費用は、本件事故と相当因果関係のある損害と認められる。看護時の備品の買物の際の交通費は入院雑費に、入院先に面会に訪れる際の交通費は看護料に、被害者が死亡して一人暮らしとなった夫の生活支援に赴く際の交通費は家事労働分の逸失利益に、通夜、葬儀、法要、相続手続の際の交通費は葬儀費用に含まれて評価されているので認められない。

※ 認容額には刑事裁判の事情聴取を受けるために警察署等に赴く際の交通費も含む。

(東京地裁平成25年10月25日判決)