<弁護士交通事故裁判例>後遺障害1級3号につき将来の通院交通費等を認めた事例
2016-12-06
退院後の移動入浴サービス利用料(被害者側主張通り)
月3回、1回1000円で平均余命54年間の利用料
四肢運動障害等のある被害者を入浴させることは家族1人では不可能であること、被害者はこれまでにも移動入浴サービスを利用し、将来にわたり、少なくとも月3回の割合で同サービスを利用する蓋然性が認められる。
医師から再発が予想されるため、向後月1回通院するよう指示され、余命終期まで54年間通院が必要。2月から7月までの交通費6万2500円を支出し、1回の交通費は1万2500円を下らないことが認められる。
自宅療養開始以降も被害者の介護に必要な日常的消耗品(紙おむつ、セルフカテーテル、タオル等)の購入費用として月額9000円を要すると認めるのが相当。
なお、原告は入院期間中についても月額2万4620円を請求するが、この費用の大半は入院雑費と重複するので、残余は慰謝料算定の一事情として考慮する。
(大阪地裁平成6年9月29日判決)