<弁護士交通事故裁判例>葬儀費用を被害者主張額で損害と認めた事例

2017-07-05

本判決は控訴審判決であり,被害者側の控訴を棄却したものであるが,次の判断をした。

大韓民国までの遺体運送費(68万9922円)を被害者側主張どおり認めた。

被害者側は控訴審において,被害者が死亡したことに伴う親族の旅費(1審での主張によれば,妻が大韓民国まで往復した旅費および被害者の兄妹が日本に渡航した旅費)を含めて,大韓民国における葬儀費用として306万3500ウォンを,日本における葬儀費用として373万3142ウォンを,それぞれ損害として主張した。本k判決は被害者側主張どおりの額を控訴審の口頭弁論終結期日のレートに従って換算し,合計83万8025円を葬儀費用として認めた。
(但し,最終的には被害者側に60%の過失相殺を課したことにより損害として認容する額が損害填補額を上回らないことになり1審判決を維持して控訴を棄却した)

(東京高裁平成7年1月19日判決)