<弁護士交通事故裁判例>将来の介護料を定期金賠償で認めた事例

2016-11-17

 被害者は、将来請求については定期金賠償の方法によるべきことを強く希望していることに加え、将来介護費等は将来にわたって定期的に支出を要する費用であり、被害者の年齢に照らし、その介護期間は相当長期に及ぶことが予想され、定期金賠償による賠償方法になじみやすいことを考慮すると、これらの賠償については、定期金賠償により賠償することを命じるのが相当であると解される。被害者の介護の必要性およびその程度を前提とし、今後将来の同人の成長、導尿等の習熟等を総合考慮し、症状固定日の翌日から母親が67歳に達する日までは、1日8000円として月額24万円、その後被害者が死亡するまでは、職業付添人による介護を想定し、1日1万5000円として月額45万円を損害として認める。なお、本件口頭弁論終結日の前月までの分は、いわゆる将来請求ではないから、一時金として認めるのが相当であると解される。

(福岡地裁平成25年7月4日判決)