<弁護士交通事故裁判例>症状固定後の整骨院通院を損害と認めた事例

2016-09-21

 被害者は,症状固定後も右肘屈曲力の保持,右肩拘縮の予防のため筋力トレーニングのリハビリを続けていること,担当医からはリハビリを中止すると,筋力が低下する可能性と右肩が拘縮に陥る可能性があるため,リハビリを継続する必要があるとの指摘を受けていること,リハビリのため,A病院とB整骨院へ通院して筋力トレーニング等を行っていること,B整骨院への通院は週1回程度であり,1回の施術費は概ね820円であることが認められるところ,被害者の後遺障害の内容,程度にかんがみると,症状固定後も被害者がリハビリのため,上記施術を受けることについては,必要性・相当性が認められるというべきである。被害者は,B整骨院への通院開始時に30歳であり,その平均余命は56年であるから,その間に要する施術費をライプニッツ方式により年5分の割合による中間利息を控除して算定する。

(大阪地裁平成20年12月24日判決)