<弁護士交通事故裁判例>家財道具購入費を損害として認めなかった事例

2017-02-02

被害者は将来現在の施設を退去して、新たに家財道具一切を購入する必要があると主張するが、現在使用している電気器具、家具、寝具等はすべて私物であるというのであるから購入の必要性は認められず、そもそも現在入居中の施設は賃貸借契約に基づき入居しているものであり、契約期間が平成15年6月29日までとなっているものの、この期間を超えて入居することができないとする約定は認められず、被害者自身が住環境が意に添わないことから将来退去したいと思っているに過ぎないことが伺われるのであり、これらに照らすと、現在の施設の退去を前提とした被害者の主張は本件事故に基づく損害として認めることはできない。

(名古屋地裁平成14年1月25日判決)